Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
彼が手に入れたものは一巻のフィルムだった。それも十六ミリの小さいものだった。
ああ、フィルムといえば、身許不明の轢死婦人のハンドバッグに、フィルムの焼け屑があったではないか。
帆村は、深山理学士と情婦の桃枝との殺害場所を点検すると、大急ぎで日本堤署へ引かえした。その頃には、本庁からも予審判事が駈けつけていたが、もう何事も観念したものと見え、潮十吉という青年は、墓場から婦人の死骸を掘りだして遁げたことを白状していた。しかし婦人が何者であるか、彼との関係はどうなのであるかについては中々口を緘んで語らなかった。フィルムのことは意外にも、深山理学士の室から奪ったものだと告白したが、事務室から千二百円の大金を盗んだことは極力否定した。
あとは本庁で調べることとし、意気昂然たる老判事は、潮十吉と帆村とを伴って、警視庁へ引上げた。
今朝の不機嫌をどこかへ落してしまった大江山捜査課長の前に、帆村探偵は手に入れた一巻のフィルムを置いて、いろいろと打合わせをした。
「じゃ、午後の五時に、本庁の第四映画検閲室で試写ということにするのですね」
「そう決めましょう。じゃ万事よろしく」