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Japanische Klassiker mit Furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

――この異常な感覚を自覚したときのダリアの狂喜ぶりは、大変なものだったろう。しかしその狂喜は、同時に彼女の破滅を予約したものでもあった。ダリアは悪魔になりきってしまった。殺人淫楽者という恐ろしい犯罪者に堕ちたのだ。そして赤外線が視えるということが、彼女を裏切って秘密曝露の鍵にまでなってしまった。それは後の話だがネ」

そういって帆村は、何か恐ろしいことでも思い出したらしく、大きい溜息をつくと、ビールを口にもっていって、琥珀色の液体をグーッと呑み乾した。筆者は壜をとりあげると、静かに酌いでやった。

「それからあの殺人騒ぎだ。暗闇の中に、次から次へ起る恐ろしい殺人事件。疑いは一応もってみても、眼のわるいお嬢さんに、そんな芸当が出来ようとは誰も思っていなかった。一方『赤外線男』という『男』の観念がすっかり普及していてお嬢さんに眼をつけることが阻害された。誰があの暗黒のなかで、選りに選って非常に正確を要する延髄の真中に鍼を刺しこむことが出来るだろうか。『赤外線男』という超人でなければ、到底想像し得られないことだった。ダリア嬢は、然りその超人的視力をもつ『赤外線女』