Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Lesen Sie 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.054 Zeichen · 117 Bildschirme

Aozora Bunko

附けにして、あとから一段上の先生なんかと二た通りに呼分けるなんて油断のならぬ奴だ。況んやそれが若い、媚めかしい声なるに於いてをや……といったような第六感がピインと来たから、特別に悠々と振返った。

それはこの町の郊外に近い、淋しい通りに在る立派なお屋敷であった。主人はこの町の民友会の巨頭株で、市会議員のチャキチャキで、ツイ四五週間前のこと、目下百余万円を投じて建設中の、市会議事堂のコンクリートを噛り過ぎた酬いで、赤い煉瓦の法律病院に入院して、新聞と検事に背中をたたかれたたかれ財産と臓腑の清算、尻拭い中である。その奥さんは、その亭主の尻拭い紙である色々な重要書類を紛失したのを苦にして、発狂して死んでしまった……と云ったら誰でも「ああ。あの混凝土野郎か」と云うであろう。

その混凝土氏こと、山木勘九郎氏邸の前を通ると、鬱蒼たる樫の木立の奥に、青空の光りを含んだ八手の葉が重なり合って覗いている。その向うにゴチック式の毒々しい色硝子を嵌め込んだ和洋折衷の玄関が、贅沢にも真昼さなかから電燈を点けて覗いているもう一つ向うに、コンクリートの堂々たる西洋館が聳えているところを見ると、如何にも容易ならぬ金持らしい。