Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちょうじんひげのはかせ

超人鬚野博士

夢野 久作

Lesen Sie 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.054 Zeichen · 117 Bildschirme

Aozora Bunko

「まあ……羽振っていう人は、あのウチへ来る医学士さんじゃないの……男ぶりのいい……ねえ女将さん」

「あのバレンチノさんよ。ね、お神さん。キットそうよ」

女将が眼を白くして首肯きながら襟元を突越した。椅子の上から一膝進めた。

「まあ。只今の先生のお話は、みんな本当で御座いますの」

「何だ。今まで作りごとだと思って聞いていたのかい」

「……ド……どこに居りますの。その医学士は……憎らしい」

「オットット、そう昂奮するなよ。何も直接にお前たちと関係のある話じゃないだろう」

「それが大ありなんですよ、馬鹿馬鹿しい」

と女将が大見得を切った。

「ふうん。女将さんと関係があるのかい」

「あるどころじゃないんですよ、阿呆らしい。あの羽振といったらトテモ非道いカフェー泣かせなんですよ。男ぶりがいいのと、医学士の名刺に物をいわせて、方々のカフェーを引っかけまわって、この家にだっても最早、二百円ぐらい引っかかりがあるんですよ。新店だもんですから、スッカリ馬鹿にされちゃったんですよ。口惜しいったらありゃしない」

「フーム。そんな下等な奴だったのかい、アイツは……そんならモット手非道く頬桁をブチ壊してやれあよかった」