Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あしがるほうこう

足軽奉公

山本 周五郎

Lesen Sie 足軽奉公 (あしがるほうこう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.949 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

我儘な、不羈奔放そのものといった風格が感じられる。……その館へ妹を奉公に、そう聞いただけで藤六はその結果がどうなるか推察できた、それではっきり断ったのである。しかしそれから間もない或る日、……城の大手の道普請で、かれが人夫溜りの警護に立っていると、ふいにお浜館の忠秋が通りかかった、二人の小姓を伴れただけで、いつものとおり大股にさっさと歩いて来たから、藤六はすぐ人夫に下座を命じた。そのときすでに眼の前へさしかかっていた忠秋は、ふと藤六をみつけて歩み寄った。

「そのほう右田藤六と申す足軽だな」

「はっ……」

かれは膝をつき頭を垂れた。

「……仰せの如く藤六にございます」

「余を存じておるか」

「恐入り奉る、お浜館さまと存じ上げます」

「余もそのほうを知っておる」

忠秋はするどい眸子でこちらをねめつけながら、

「……新参の足軽、右田藤六、そうたしかめたのは五十日ほどまえのことだ、……ひとくせある面だましい、よほど兵法にも堪能であろうと見た、そのほうなにをやる、刀法か、槍か」

「恐れながらそれはお鑑識ちがいにございます。ごらんのとおりの小足軽、なかなかもちましてさような……」