Japanische Klassiker mit Furigana
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ろじょう
路上
Lesen Sie 路上 (ろじょう) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.539 Zeichen · 87 Bildschirme
だからその内で都合の好い日に参観して来給え。」
「そうか。そりゃ難有う。――で、初子さんはいつ行って見ます?」
「いつでも。どうせ私用のない体なんですもの。野村さんの御都合で極めて頂けば好いわ。」
「僕が極めるって――じゃ僕も随行を仰せつかるんですか。そいつは少し――」
野村は五分刈の頭へ大きな手をやって、辟易したらしい気色を見せた。と、初子は眼で笑いながら、声だけ拗ねた調子で、
「だって私その新田さんって方にも、御目にかかった事がないんでしょう。ですもの、私たちだけじゃ行かれはしないわ。」
「何、安田の名刺を貰って行けば、向うでちゃんと案内してくれますよ。」
二人がこんな押問答を交換していると、突然、そこへ、暁星学校の制服を着た十ばかりの少年が、人ごみの中をくぐり抜けるようにして、勢いよく姿を現した。そうしてそれが俊助の顔を見ると、いきなり直立不動の姿勢をとって、愛嬌のある挙手の礼をして見せた。こちらの三人は思わず笑い出した。中でも一番大きな声を出して笑ったのは、野村だった。
「やあ、今夜は民雄さんも来ていたのか。」
俊助は両手で少年の肩を抑えながら、調戯うようにその顔を覗きこんだ。