Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おどるちへいせん

踊る地平線(下)

谷 譲次

Lesen Sie 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.823 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

一度こんなことがありました。

ケリュウ爺さんという村の麺麭屋が、或る晩、自分の前を走って行く Begul-Nouz を見たと言って、蒼くなって祖母のところへ駈け込んで来ました。このベギュル・ヌウという鬼のことを御存じですか。これは、結婚と葬式の前触れをする役目の小悪魔なのです。そこで祖母は、骨だらけの指をケリュウ爺さんの鼻先で動かしながら、お前さんは一月うちに死ぬか結婚するかどっちかだと明言したものです。お爺さんは三度も女房に別れた人で、もう一ぺん結婚するくらいなら、お葬式のほうが増しだなんて言っていましたが、それがどうでしょう! 次ぎの月の六日には、どこからか渡って来た頭髪の赤い、若い女と一しょになって祖母のところへお礼に参りました。これには村中が大笑いに笑って、聖マルネリの寺院に、まるで灯の山のようにお蝋燭が上りました。

ブリタニイの女は、牛に似ています。

その牛のようだった私も、いつしか若い男達の眼を惹くようになりつつありました。牛を教会へ連れて行って、お水をかけてもらう日があります。これが大変です。何人もの男たちが、私の牛を引いてってやろうとまるで喧嘩のように申し出るのです。