Japanische Klassiker mit Furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(下)
谷 譲次
Lesen Sie 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.823 Zeichen · 283 Bildschirme
雪解けがあったりして、スポウツに出られない日がつづくと、彼はもっと忙しかった。ナニイのブリッジの相手はこの希臘人に一定していた。お茶の舞踏には、火の玉みたいな彼女の断髪が、彼の短衣の胸にへばり附いて、仲よくチャアルストンした。彼はその、上から二つ目の扣鈕の横に残った白粉のあとを、長いこと消さずにいた。それを人に注意されて笑う時の彼が、一番幸福そうだった。夜は、人並よりすこし長い彼の手が、フロックの下に直ぐ靴下吊具をしている彼女の腰を抱えてふらふらと「黒い底」を踏んだ。しかし、神よ王様を助け給えが鳴り出す前に、ナタリイは逸早く逃げ出していた。それを追っかけて、ロジェル・エ・ギャレはホテルじゅうを疾走した。会う人ごとに、彼女を見かけなかったかと訊くのが、彼は大好きだった。が、その時はもう彼女は部屋に上って、バス・ルウムで水を引いていた。その音は、どこにいても彼の耳に聞えて、はっきり鑑別出来るらしかった。これで彼も、ようようその一日を一日として、WATAのように疲れた身体を階上の自室へ運び上げた。
こうして、ナタリイ・ケニンガムに対するロジェル・エ・ギャレの関心は、この一九二九年のシイズンの、オテル・ボオ・リヴァジュでの一つの affair にまで進展しかけていた。