Japanische Klassiker mit Furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(下)
谷 譲次
Lesen Sie 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.823 Zeichen · 283 Bildschirme
だから、これにへこたれて通勤を止しちまった男は直ぐ駄目になるわけだが、来る夜もくる夜も根気よく窓の下に立っていると、お前、こんどのは割りに長つづきするじゃないか、なんかとまず、女の両親、ことに母者人が呆れ半分に感心し、男の誠実相解った! と古風に手を打ったりして、あとはすらすらと事が運び、間もなく神の意思に花が咲くといった経路だ。どうも廻りくどいが未だにやってる。私もいつか、セルヴァンテスの家を探してあるきまわった晩なんか、くらい横町にあちこち窓を見上げて立っている青年をふたりも三人も見かけたものだった。通行人も巡警もこればかりは知らん顔してとおり過ぎることにしている。それはいいが、なかには、一晩に二、三個の窓を掛け持ちして、自転車を飛ばして走りまわっている、私立大学のPROFみたいに多忙なのもあったりして、自然この「西班牙国青春男女婚約期間」には悲喜こもごも幾多の秘話があるんだが、元来これは闘牛のはなしのはずだから、そこで、無理にも筋を牛のほうへ捻じ向けよう。
が、これで判った。つまりドン・モラガスはうちのペトラと許婚の間で、目下せっせと窓通いをやってる最中なんだが、ドン・ホルヘはそんなことは知らない。