Japanische Klassiker mit Furigana
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かるじょ
軽女
上村 松園
Lesen Sie 軽女 (かるじょ) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.707 Zeichen · 4 Bildschirme
お軽は当時京美人の名のある京都の町でも隠れのない評判の美人であった。
内蔵助は、この由をきいて大いに悦んだことは言うまでもない。
「豊岡の里へ妻や子を返したのは、あの女を迎えようためであったのだ」
と、悪い評判はますます高まり、したがって、吉良方の警戒の眼もうすらぐ……という内蔵助の深謀がそこに働いたのである。
内蔵助はお軽をこよなく愛した。
しかし、間もなく秋のはじめとなった。内蔵助は、いよいよ東に下る決意をし、お軽を生家へ帰した。
内蔵助は、最愛のお軽にといえども、自分の大望を露ほども洩らさなかった。しかし、お軽には、内蔵助の深い胸は察しがついていたのである。
いよいよ東に下る前日の元禄十五年十月十六日に、内蔵助は紫野の瑞光院に詣って、亡君の墓前に額づき、報讐のことを誓い、その足で拾翠菴に海首座をたずね、よもやまの話の末、夕方になって二文字屋を訪ねた。
もう逢えないのかと哀しんでいたお軽は、内蔵助の訪問をうけて、どのように悦んだことであろう。しかし、それも束の間で、いよいよ明日は、
「岡山の国家老池田玄蕃殿のお招きにより岡山へ参る」
と、いう内蔵助のいつわりの言葉をきいてお軽も二文字屋もがっかりしてしまったのである。