Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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すきとおるあき

透き徹る秋

宮本 百合子

Lesen Sie 透き徹る秋 (すきとおるあき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.512 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

自分の欲求や野心から発する息苦しい熱ではなくて、それ等を極みない白銀の雰囲気の裡に、たとい瞬間なりとも消滅させる静謐な光輝である。秋とともに在って、私は無私を感ずる。人と人との煩瑣な関係に於ても、彼我を越えた心と心との有様を眺める。心が宇宙を浸す。深い、広大な、叡智に達する程のポイズを味い得ることは稀でない。故に、古人は「ものゝあはれ」と、いう言葉を、秋に感じたのではないか。

ポイズということから連想が延びる。――

先日、私は或る本で次のようなことを読んだ。

「時々朝起きると気分がせいせいして頭がはっきりすることがある。で、筆を執ると面白く筆が運ぶ。翌日それを読んで見る。なるほどよく出来てはいるが肝腎なものが欠けているので皆抹殺してしまう。イメージネーションがない。才がない。その或るものがない、それなくては折角の智も何等の価値もないという、その或るものがない。ところで寝足りないために神経がぼんやりしているというような日は想像に富んだ文が書ける、イメージネーションは殆ど無限に働く。しかし、読んで見るとやはり駄目である。書いたことが馬鹿気ている。美はある。