Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
の道であるとするならば、疑も無く此の紙の冠を被った世渡り人の所為は正しいのである、情理至当のことなのである。寂心は飾り気の無い此の御房の打明話には、ハタと行詰らされて、優しい自分の性質から、将又智略を以て事に処することを卑しみ、覇気を消尽するのを以て可なりとしているような日頃の修行の心掛から、却ってタジタジとなって押返されたことだったろう。ヤ、それは、と一句あとへ退った言葉を出さぬ訳にはゆかなかった。が、しかし信仰は信仰であった。さもあればあれ、と一ト休め息を休めて、いかで三世如来の御姿を学ぶ御首の上に、勿体無くも俗の冠を被玉うや、不幸に堪えずして斯様の事を仕給うとならば、寂心が堂塔造らん料にとて勧進し集めたる物どもを御房にまいらすべし、一人を菩薩に勧むれば、堂寺造るに勝りたる功徳である、と云って、弟子共をつかわして、材木とらんとて勧進し集めたる物共を皆運び寄せて、此の陰陽師の真似をした僧に与えやり、さて自分は為すべしと思えることも得為さず、身の影ひとつ、京へ上り帰ったということである。紙の冠被った僧は其後何様なったか知らぬが、これでは寂心という人は事業などは出来ぬ人である。