Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
其文章の英気があって、当時に水際だっていたことは、保胤の評語に、鋭卒数百、堅甲をき駿馬に鞭うって、粟津の浜を過ぐるが如し、とあったほどで、前にも既に其事は述べた。しかも和歌までも堪能で、男ぶりは何様だったか、ひょろりとして丈高く、さし肩であったと云われるから、ポッチャリとした御公卿さん達の好い男子では無かったろうと思われる。さし肩というのは、菩薩肩というのとは反対で、菩薩肩は菩薩像のような優しい肩つき、今でいう撫肩であり、さし肩というのは今いう怒り肩で漢語の所謂鳶肩である。鳶肩豺目結喉露唇なんというのは、物の出来る人や気嵩の人に、得てある相だが、余り人好きのする方では無い。だから男振りは好い方であったとも思われないが、此の匡衡の迎えた妻は、女歌人の中でも指折りの赤染右衛門で、其頃丁度匡衡もまだ三十前、赤染右衛門も二十幾歳、子の挙周は生れていたか、未だ生れていなかったか知らないが、若盛りの夫婦で、女貌郎才、相当って居り、琴瑟こまやかに相和して人も羨む中であったろうことは思いやられるのである。さて定基夫婦の間の燻りかえり、ひぞり合い、煙を出し火を出し合うようになっている傍に、従兄弟同士の匡衡夫婦の間は、詩思歌情、ハハハ、オホホで朝夕を睦び合っているとすれば、定基の方の側からは、自然と匡衡の方は羨ましいものに