Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
鳥は堪らぬから、涙の目をしばたたきて、あたりの人々を見る。目を見合せては流石に哀れに堪兼ねて立退くものもあったが、鳴き居るは、などと却って興じ笑いつつ猶もむしり立てる強者もあった。りおおせたから、おろさせると、刀に従って血はつぶつぶと出で、堪えがたい断末間の声を出して死んで終った。炒り焼きして心見よ、と云うと、情無い下司男は、其言葉通りにして見て、これはことの外に結構でござる、生身の炒り焼きは、死したるのよりも遥かに勝りたり、などと云った。いずれは此世の豪傑共である。定基はつくづくと見て居たが、終に堪えかねて、声を立てて泣き出して、自分の豪傑性を否認して終って、三河守も何もあらばこそ、衣袍取繕う遑も無く、半天の落葉ただ風に飛ぶが如く国府を後にして都へ出てしまった。
勿論官職位階は皆辞して終った。疑い訝る者、引留める者も有ったには相違無い、一族朋友に非難する者も有ったには相違無い。が、もう無茶苦茶無理やり、何でも構わずに非社会的の一個のただの生物になって仕舞った。犠牲を献げるのを正しいこととし、犠牲を献げるのを怠るごときは、神に対する甚しい非礼とし、不道とし、大悪とする。