Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
、第3水準1-87-64)の大熱は、それだけ彼女の身を去って彼女に清涼を与えるわけになった。我に射掛くる利箭の毒は、それだけ彼女の懐を出でて彼女の※裏を清浄にすることになった。我を切り、突き、※(「宛+りっとう」、第4水準2-3-26)らんとする一切兇悪の刀槍剣戟の類は、我に触れんとするに当って、其の刃頭が皆妙蓮華の莟となって地に落つるを観た。施行の食は彼の我に与うるによって彼の檀波羅密を成じ、我の彼に受けて酬いるに法を与うるを以てするの故に、我の檀波羅密を成じ、速疾得果の妙用を現ずるを観た。寂照は「あな、とうと」と云いて端然と食を摂り、自他平等利益の讃偈を唱えて、しずかに其処を去った。戒波羅密や精進波羅密、寂照は愈々道に励むのみであった。彼女は其後何様なったかは伝わって居らぬが、恐らくは当時の有識階級の女子であったから、多分は仏縁に引かれて化度されたでもあったろう。
寂照は寂心恵心の間に挟まり、其他の碩徳にも参学して、学徳日に進んで衆僧に仰がれ依らるるに至り、幾干歳も経ないで僧都になった。僧都だの僧正だのというのは、俗界から教界を整理する便宜上から出来たもので、本来から云えば、名誉でもなく、有るべき筈もないものだが、寂照が僧都にされたことは、赤染集に見えている。