Japanische Klassiker mit Furigana
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みちはしだいにせまし
道は次第に狭し
北大路 魯山人
Lesen Sie 道は次第に狭し (みちはしだいにせまし) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.091 Zeichen · 11 Bildschirme
好きなものが、はっきり言えないのは嘆かわしい。つまり、味覚に対して無神経であるか、もしくは初めから味覚に対して鈍感なのだ。味の分らないものが、味に興味を持っていないのは当然であって、いくら山海の美味を与えてみたところで、仔細には美味いとも不味いとも感じないだろう。こういう輩には腹を空かせば美味いよと、答えるほかはないのである。
ついでだから余計なことを言うが、味が分らないということは名誉でも不名誉でもない。生まれつきであってみれば、鼻が高いとか低いとかいうことと同じ、別に恥ずかしいことでもない。ただ、そういう人は、美味いものをつくろうとか、料理を覚えようとかするには不向きだ、と言うまでである。杖をなくした老人に似て、人並みの楽しみを減じている気の毒な人だ。
ところが、「人飲食せざるは莫し、能く味を知るもの鮮きなり」などと孔子が言っている通り、人と生まれて食わぬ者はひとりもないが、真に味を解し、心の楽しみとする者は少ない。そこで鈍感な者には、腹を減らせばよかろうと、奥の手で得心させる。これなら間違いはない。
だが、そう言ってしまっては話にならぬ。また、味を解する者はないと言っても、まるっきり味が分らぬということは実際にはないのだから、一応は腹を減らせと言ってみるが、そこにはだんだんと道がある。