Japanische Klassiker mit Furigana
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いこん
遺恨
Lesen Sie 遺恨 (いこん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.706 Zeichen · 22 Bildschirme
と云って、アキ子と男のことを噂をしたり、大人みたいに首をかしげて、
「奥さんに家出されて、ユーウツなんて、僕たち、大人の気持は分らないなア。僕たちは、恋愛しないから、子供なのかな。然し、恋愛したいと思いませんねエ。だけど、素敵な美人と友達になりたいですね」
「恋愛と友達と違うのかい?」
「エヘ」
はずかしそうに笑う。そして、
「然し、わからないな。先生の奥さんそれほど美人じゃないと思うけど、新しく探した方が賢明だなア。もっと、ましな女が、いくらだっていらア。なア、ホラ」
彼らは先生に同情などしないのである。然し、アキ子とその相手を羨んでいるわけでもない。つきとめてみると、要するに、なんでもないだけのことらしい。そして
「ネエ、先生。僕のところへ遊びにいらっしゃいよ。僕、パンパンと同棲していますよ。よく稼ぎますね」
「パンパンに食べさして貰っているの?」
「ちがいますよ。可哀そうだから、部屋をかしてやってるのです。三人いますよ」
「三人とも、君のいゝ人かい」
「アレ、変だなア。先生、僕たち、そんなこと、考えていないですよ。先生は大人なんだな。僕、はずかしいや」
先生の方が、はずかしくなって、顔をあからめた。