Japanische Klassiker mit Furigana
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さけもたべものも
酒も食べ物も
山本 周五郎
Lesen Sie 酒も食べ物も (さけもたべものも) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.845 Zeichen · 6 Bildschirme
た。
いまでも洋風の食事を主にしているし、自宅でかみさんの作る物しか食べない、と言っても誇張ではないくらい外出先では食事をしません。ホワイト・ソースにしてもドミグラス・ソースにしてもかみさんの作るものほどうまいやつにはめったにぶっつからないし、名前だけいやにこけ威かしで、実質のなっていない料理が多いからである。むかし私はよくコックに文句を言った。客が黙っているとすぐさまぞろっぺいなことをするのが、特にはやる店の職人どもに多いのである。しかしいまはもう私はなにも言いません。この野郎と思っても食べなければいいのだし、二度とそんな店へいかなければいいのであって、番たびコックや職人に小言を言っていたのでは、こっちの肝臓が悪くなるばかりだからである。
豚肉には寄生虫がいるから、完全に熱をとおさなければいけないと覚えている。イギリスでは、子供が八歳になるまで豚肉を食わせない、と聞いたこともあるが、現在では血の出るようなカツレツを出す店が、少なくない。私は決して食べないけれども、寄生虫がいるというのは嘘なのかどうか、いちど、どなたかにうかがってみたいと思う。
私は敗戦後に横浜へ移って来て、この土地の人情風俗の温良純朴さには感激しているくらいだが、食べ物屋のないのには些か閉口している。