Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しゅうぶん
醜聞
山本 周五郎
Lesen Sie 醜聞 (しゅうぶん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.900 Zeichen · 46 Bildschirme
「一藩のために心づよいことです」と功兵衛は目礼をした。
斎宮はどなりだしそうな眼つきになったが、側で微笑している妻女に気づくと、声をしずめて酒をつけて来いと命じた。いそがなくともよいと云うのを聞いて、妻女は功兵衛に会釈しながら出ていった。功兵衛はすぐに苅田壮平のことを詳しく語りだし、斎宮は黙って聞いていたが、横目付のしらべだした、新やなぎ町の娼婦たちのことに及ぶと、世の中にこれ以上の渋い顔はあるまいと思われるほど渋い顔をした。それから功兵衛に向かって、持ち出した御用金の額をきき、鼻をならした。
「その程度の金ならなんとかしよう、なにより先にそのばか者を閉じ込めることだ、――城代のほうはどうした」
「まだなにも申上げずにいます」
「おれから話そう」と斎宮は云った、「そうだな、早いほうがいい、明日おれは登城しよう」
なお二三うち合せをしてから、功刀功兵衛はまもなく越川邸を辞した。
予期していたいつもの毒舌はついに出なかった。こんどの出来事はそれほども、斎宮の心をみだしたに相違ない、しかし功兵衛は肩の荷が少し軽くなったのを感じた。
「靱町がのりだしてくれれば安心だ」