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Japanische Klassiker mit Furigana

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ななこ

野菊の墓

伊藤 左千夫

Lesen Sie 野菊の墓 (ななこ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.271 Zeichen · 144 Bildschirme

Aozora Bunko

ばかばかしい、てめいのしてる事が大の淫奔じゃねいか、親不孝者めが、そのままにしちゃおけねい」

とにかく明日の事という事でこの夜はおしまいになった。

八

朝飯になるというにおとよはまだ部屋を出ない。お千代が一人で働いて、家じゅうに御ぜんをたべさせた。学校へゆく二人の兄妹に着物を着せる、座敷を一通り掃除する、そのうちに佐介は鍬を肩にして田へ出てしまう。お千代はそっとおとよの部屋へはいって、

「おとよさん今日はゆっくり休んでおいでなさい、蚕籠は私がこれから洗いますから」

そういわれても、おとよはさすがに寝てもいられず部屋を出た。一晩のうちにも痩せが目につくようである。父は奥座敷でぽんぽん煙草を吸って母と話をしている。おとよは気が引けるわけもないけれども、今日はまた何といわれるのかと思うと胸がどきまぎして朝飯につく気にもならない、手水をつかい着物を着替えて、そのままお千代が蚕籠を洗ってる所へ行こうとすると、

「おとよ」

と呼ぶのは母であった。おとよは昨日とやや同じ位置に座につく。

「おはようございます」

とかすかに言って、両親のことばをまつ。わが親ながら顔見るのも怖ろしく、俯向いているのである。