Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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のぎくのはか

野菊の墓

伊藤 左千夫

Lesen Sie 野菊の墓 (のぎくのはか) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.539 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

僕の母などもその一人に漏れない。民子はその後時折僕の書室へやってくるけれど、よほど人目を計らって気ぼねを折ってくる様な風で、いつきても少しも落着かない。先に僕に厭味を云われたから仕方なしにくるかとも思われたが、それは間違っていた。僕等二人の精神状態は二三日と云われぬほど著しき変化を遂げている。僕の変化は最も甚しい。三日前には、お母さんが叱れば私が科を背負うから遊びにきてとまで無茶を云うた僕が、今日はとてもそんな訣のものでない。民子が少し長居をすると、もう気が咎めて心配でならなくなった。

「民さん、またお出よ、余り長く居ると人がつまらぬことを云うから」

民子も心持は同じだけれど、僕にもう行けと云われると妙にすねだす。

「あレあなたは先日何と云いました。人が何と云ったッてよいから遊びに来いと云いはしませんか。私はもう人に笑われてもかまいませんの」

困った事になった。二人の関係が密接するほど、人目を恐れてくる。人目を恐れる様になっては、もはや罪悪を犯しつつあるかの如く、心もおどおどするのであった。母は口でこそ、男も女も十五六になれば児供ではないと云っても、それは理窟の上のことで、心持ではまだまだ二人をまるで児供の様に思っているから、その後民子が僕の室へきて本を見たり話をしたりしているのを、直ぐ前を通りながら一向気