Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Lesen Sie 金属人間 (きんぞくにんげん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.616 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし筆者は、いまここにお薬師さまの霊験をかたろうとするものではなく、そのお薬師さまの裏のほうにある如来荘という、あまりきれいでないアパートの一室に、自炊生活をしている雨谷金成君をご紹介したいのである。

雨谷君は大学生であった。

だがその時代は、学生生活はたいへん苦しいときであったうえに、雨谷君の実家は大水のために家屋を家財ごと流され、ほとんど、無一物にひとしいあわれな状態になっていた。しかしかれの両親とひとりの兄は、この不幸の中から立ちあがって、復興のくわをふるいはじめた。二男の雨谷金成君も、今は学業をおもい切り、故郷にかえって、ともにくわをふろうと思って家にもどったところ、

「金成や、おまえは勉強をつづけたがいいぞ。そのかわりいままでみたいに学資や生活費をじゅうぶん送れないから、苦学でもしてつづけたらどうじゃ」

と皆からいわれ、それではというので、その気になってまた東京へひきかえした金成君だった。

金成君は、それから友人たちにもきいて歩いたけっか、にぎやかな新宿へ出、鋪道のはしに小さな台を立て、そのうえに、台からはみだしそうな、長さ二尺の計算尺を一本よこたえ、それからピンポンのバットぐらいもある大きな虫めがねを一個おき、その横に赤い皮表紙の「エジプト古墳小辞典」