Japanische Klassiker mit Furigana
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かねもちとにわとり
金持ちと鶏
小川 未明
Lesen Sie 金持ちと鶏 (かねもちとにわとり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.847 Zeichen · 6 Bildschirme
金持ちは友だちに向かって、
「家の鶏は、ほんとうに珍しい鶏で、毎日いい卵を産む。まあ、あんな鶏はめったにないものだ。」と、自分の鶏をたいそうほめていいました。
友だちは、日ごろから、やはり鶏が好きであったものですから、
「ほう、おまえさんも、このごろは鶏を飼いはじめなさったか。どれ、どれ、どんな鶏だかひとつ見せてもらおう。」といって、さっそく、裏に出て、その鳥をながめました。
金持ちは、そのそばにやってきて、
「どうだい、珍しい鶏だろう。」といいました。
友だちは、黙って、その鶏を見ていましたが、やがて大きな口を開けて笑い出しました。
「おまえさんは、まだ鶏にはまったくの盲目じゃ、この鶏などは、ざらに世間にある鶏で、珍しい鶏でもなんでもない。」といいました。
それから、友だちは、自分の養鶏によって経験をした、いろいろなことを語って金持ちに聞かせましたので、金持ちは、自慢したのが恥ずかしくなりました。
友だちが、帰りました後で、金持ちは、なんだか悔しくてなりませんでした。日ごろから負けずぎらいな男でありましたから、どうかして、そのうち友だちを驚かしてやりたいものだと思いました。