Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
Lesen Sie 釘抜藤吉捕物覚書 (くぎぬきとうきちとりものおぼえがき) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.760 Zeichen · 24 Bildschirme
「が、喜兵衛さん、ま、なんと言ってもあの綱の結び目が仙の野郎の運のつきとでも言うんでしょう。ありゃあ水神結びってね、早船乗りの舵子が、三十五反を風にやるめえとするえれえいわく因縁のある糸玉だあね。あれを一眼見てあっしもははあと当りをつけやしたよ。仙は故里の石の巻で松前通いに乗ってたことがあると、いつか自身でしゃべっていたのを、ふっと、思い出したんで――。だがね、あれほど重量のある仏を軽々と吊り下げたところから見ると、こりゃあ一人の仕業じゃあるめえとは察したものの、上布屋のことを聞き込むまでは、徳松一件もてえして重くは考えなかったのさ。ま、番頭さん、お悔みはまた後から――いずれ一張羅でも箪笥の底から引きずり出して――。」
もう解け出した雪の道を、八丁堀の合点長屋へ帰って来た藤吉彦兵衛の二人は、狭い流し元で朝飯の支度をしていた勘弁勘次の途法もない胴間声で、格子戸を開けるとすぐまず驚かされた。
「すまねえ。」
と勘次は火吹竹片手にどなった。
「今し方頭の常公が来て話して行ったが、親分、徳撰じゃえれえ騒動だってえじゃありませんか。知らぬが仏でこちとらあ白河夜船さ、すみません。