Japanische Klassiker mit Furigana
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どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme
「大御所様二十番目の姫満千姫君のお輿入れについては、お噂ご存知でござろうな?」
「は、よく承知でござります」
「上様特別のご愛子じゃ」
「さよう承わっておりまする」
「お輿入れ道具も華美をきわめ、まことに眼を驚かすばかりじゃ」
「は、そうでございますかな」
「今夜のこともやがて解ろう。……おおまたどなたかおいでなされたそうな」
はたして提灯を先に立て一団の人数が粛々と駕籠を囲繞いて練って来たが、例によって門がギーと開くとスーッと中へ消え込んだ。
「あれこれ柳生但馬守様じゃ」
云う間もあらず続いて一組同じような人数がやって来た。
塀へ掛けた縄梯子
「信州高島三万石諏訪因幡守様ご同勢」
「ははあさようでござりますかな」
おりからまたも、一団の人数闇を照らしてやって来たが百人あまりの同勢であった。
「藪氏、あれこそ毛利侯じゃ」
「長門国萩の城主三十六万九千石毛利大膳大夫様でござりますかな」
「さよう。ずいぶん凛々しいものじゃの長州武士は歩き方から違う」
間もなく毛利の一団も写山楼の奥へはいって行った。
追っかけ追っかけその後から幾組かの諸侯方の同勢が、いずれも小人数の供を連れ、写山楼差してやって来た。