Japanische Klassiker mit Furigana
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かぎやのつじ
鍵屋の辻
直木 三十五
Lesen Sie 鍵屋の辻 (かぎやのつじ) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.524 Zeichen · 25 Bildschirme
三人に槍三本、鉄砲一挺、半弓一張とちゃんと格式を守って大手を振っているのである。若党、小姓、足軽、人足合せて二十人、奈良般若寺(はんにゃじ)口から坂道を登り木津から、笠置を経て、笠置街道を進む。六日の午後の二時に島ヶ原へ入った。日足の早い冬、次の駅まで行くのは危険である。敵をもつ身はただの旅人にも増して早立ち早泊りが必要である。それで松屋という宿へ泊る事となった。それを見届けて、松屋より二三町先の方、馬借(ましゃく)勘兵衛(かんべえ)の家(うち)へ頼んで、又右衛門は見張る事にした。松屋の近くの宿では泊れぬから、仕方無しに馬問屋へ頼んで、腰をおろしたのである。七日の明け切れぬ中に荒木はここを立った。これから先は、道を選んで場所をこしらえるだけである。隠れているのによくて敵の逃道の無いそして味方に足がかりのいい所を選ばなくてはならぬ。探(たず)ね探ねしながら長田川の橋を渡って五町、上野の城下小田町の三ツ辻まできた。上野は藤堂家の領地で、此処には数馬の知人もいる。三ツ辻、俗に鍵屋の辻ともいうが突当りが石垣で、右角の茶店が万屋(よろずや)喜右衛門、右へ曲ると塔世坂(とうせざか)という坂があって町へ入る。