Japanische Klassiker mit Furigana
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さこく
鎖国
和辻 哲郎
Lesen Sie 鎖国 (さこく) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 443.306 Zeichen · 875 Bildschirme
そのきっかけとなったのは、デウスは善を賞し悪を罰するか、という信長の問である。それに対してロレンソが、勿論である。しかし賞罰には、現世におけるものと来世における永遠のものとがある、と答えると、日乗は、来世において賞罰を受ける当体、即ち不滅なるものの存在という考を、大声をあげて笑った。そこで、病中のために疲れて来たロレンソに代って、フロイス自身が日乗との間に霊魂不滅の議論を始めたのである。来世の信仰や霊魂不滅の思想が当時の仏教徒の間になかったということは甚だ理解し難いことであるが、しかし仏教哲学の空の原理から云えばそれらを否定する方が正しいであろう。その否定の主張に対してフロイスは、肉体と独立な霊魂の存在をいろいろな点から証明しようとした。この落ちついた議論をきいているうちに、日乗は、色を変じ、歯を鳴らし、不思議な狂暴さを現わして、よし、それでは汝の弟子(ロレンソ)の首を斬るから、霊魂の存在することを示せ、と云いながら、室の一隅に立ててあった信長の長刀に走り寄って、それを抜こうとした。信長は急ぎ起ってうしろから抑え、和田、佐久間その他の大身たちが他方から抑えて、長刀をもぎ取った。