Japanische Klassiker mit Furigana
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かね
鐘
小川 未明
Lesen Sie 鐘 (かね) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.745 Zeichen · 6 Bildschirme
「あのしんだいで、そのうえ、鉄工場の、利益配当が、たくさんあるのに、なんで、山男の炭なんかをごまかすような、けちなことをするのか。」
こういう、人の話をきくときに、少年には、みすぼらしい、いかりにもえた、山男の姿が、目にみえたのでした。
他国の寺から、大きなぼん鐘をこの町でひきうけたのは、それからのちのことでありました。
「大きなもんだそうだ。他の工場では、どこでもつくり手がないというので、この町へあつらえにきた。なにしろ寄進の金で、できるのだそうだから、この町の工場でも、職工にいいつけて、念をいれてつくっているということだ。」
こんなことばが、少年の耳にはいったとき、人のまねることのできない、どんな芸術品がうまれるだろうと、いろいろの美しい、鐘の形を、そうぞうにえがきました。
それは、ちょうど、夏も、やがていこうとするところであります。
「大きな鐘が、できあがって、港まで、車に乗せて、引かれていき、そこから船で、あちらへ送られるのだ。」と伝わりました。
「町じゅう、たいへんなさわぎだというから、ぜひ、けんぶつにいかなくてはならぬ。」と、村の人たちもいいました。