Japanische Klassiker mit Furigana
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まぶたのはは
長谷川伸傑作選 瞼の母
長谷川 伸
Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme
(斬り込む)
時次郎 またか、五月蠅い奴め。(敵の刀を奪い闘う)
太郎吉 ああ、斬っちゃ厭だ。ああ、死んじゃ厭だあ。(泣き叫ぶ)
時次郎 (躓き重なる敵二人を、一度に刺し殺そうとする)
太郎吉 (時次郎の腕に食い下る)小父さん、厭だ、厭だあ。
時次郎 放せッ。(太郎吉の頭を終に撫ぜる)斬った処でどうなるものか。心配するな坊や。それよ。(刀を投げ返す)
太郎吉 (骨箱を抱え)小父さん、行こうよ。
時次郎 お、行こうね。坊や、深い馴染の宿はあすこだ。
太郎吉 おじいさんお婆さん、左様なら。
時次郎 仕合せで長生きをしておくんなさい。(二人に)手前達、命はたった一ツ、大事につかえ。な、な。(歩く)
苫屋は坐った儘、ぽかンと空を見あげる。大野木は太郎吉が造りし小石の墓に路傍の草花をとって手向ける。
幕
昭和三年六月作