Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かいひいちようちょう

開扉一妖帖

泉 鏡花

Lesen Sie 開扉一妖帖 (かいひいちようちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.898 Zeichen · 40 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「あき店さ、お前さん、田畝の葦簾張だ。」

と云った。

「ぬしがあっても、夜の旅じゃ、休むものに極っていますよ。」

「しかし、なかに、どんなものか置いてでもあると、それだとね。」

「御本尊のいらっしゃる、堂、祠へだって入りましょう。……人間同士、構やしません。いえ、そこどころじゃあない、私は野宿をしましてね、変だとも、おかしいとも、何とも言いようのない、ほほほ、男の何を飾った処へ、のたれ込んだ事がありますわ。野中のお堂さ、お前さん。……それから見りゃ、――おや開かない、鍵が掛っていますかね、この扉は。」

「無論だろうね。」

「圧してみて下さい。開きません? ああ、そうね、あなたがなすっては御身分がら……お待ちなさいよ、おつな呪禁がありますから。」

懐紙を器用に裂くと、端を捻り、頭を抓んで、

「てるてる坊さん、ほほほ。」

すぼけた小鮹が、扉の鍵穴に、指で踊った。

「いけないね、坊さん一人じゃあ足りないかね。そら、もう一人、出ました。また一人、もう一人。これじゃ長屋の井戸替だ。あかないかね。そんな筈はないんだけれど、――雨をお天気にする力があるなら、掛けた鍵なぞわけなしじゃあないか。