Japanische Klassiker mit Furigana
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かのように
阿部一族・舞姫
Lesen Sie 阿部一族・舞姫 (かのように) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.875 Zeichen · 141 Bildschirme
と云って出して食うということである。虎吉は食料は食料で取って、実際食う物は主人の物を食っているのである。春は笑ってこう云った。割木も別当さんのは「見せ割木」で、いつまで立っても減ることはないと云った。勝手道具もそうである。土間に七釐が二つ置いてある。春の来た時に別当が、「壊れているのは旦那ので、満足なのは己のだ」と云った。その内に壊れたのがまるで使えなくなったので、春は別当と同じ七釐で物を烹る。別当は「旦那の事だから貸して上げるが、手めえはお辞儀をして使え」と云っているということである。
石田は始て目の開いたような心持がした。そして別当の手腕に対して、少からぬ敬意を表せざることを得なかった。
石田は鶏の事と卵の事とを知っていた。知って黙許していた。然るに鶏と卵とばかりではない。別当には syst※(アキュートアクセント付きE小文字)matiquement に発展させた、一種の面白い経理法があって、それを万事に適用しているのである。鶏を一しょに飼って、生んだ卵を皆自分で食うのは、唯この systeme を鶏に適用したに過ぎない。
石田はこう思って、覚えず微笑んだ。