Japanische Klassiker mit Furigana
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かのように
阿部一族・舞姫
Lesen Sie 阿部一族・舞姫 (かのように) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.875 Zeichen · 141 Bildschirme
いかにも勘弁出来ぬと云えばそれまでだ。しかし先へ刀を抜いた所存を、一応聞いて置きたい」と云った。
伊織は目に涙を浮べて暫く答えずにいたが、口を開いて一首の歌を誦した。
「いまさらに何とか云はむ黒髪の
みだれ心はもとすゑもなし」
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下島は額の創が存外重くて、二三日立って死んだ。伊織は江戸へ護送せられて取調を受けた。判決は「心得違の廉を以て、知行召放され、有馬左兵衛佐允純へ永の御預仰付らる」と云うことであった。伊織が幸橋外の有馬邸から、越前国丸岡へ遣られたのは、安永と改元せられた翌年の八月である。
跡に残った美濃部家の家族は、それぞれ親類が引き取った。伊織の祖母貞松院は宮重七五郎方に往き、父の顔を見ることの出来なかった嫡子平内と、妻るんとは有竹の分家になっている笠原新八郎方に往った。
二年程立って、貞松院が寂しがってよめの所へ一しょになったが、間もなく八十三歳で、病気と云う程の容体もなく死んだ。安永三年八月二十九日の事である。
翌年又五歳になる平内が流行の疱瘡で死んだ。これは安永四年三月二十八日の事である。