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Japanische Klassiker mit Furigana

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いんてんにほんがしょかん

院展日本画所感

和辻 哲郎

Lesen Sie 院展日本画所感 (いんてんにほんがしょかん) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.096 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

また川端氏の画と違って光や空気に対する注意も幾分か現わされているようである。しかし若葉を緑色の塊として現わそうとする一本調子なもくろみが、あまりにも単純な自然の観照を暴露している。そうしてここにも機械的な繰り返しが、画面の単調と希薄とを感じさせるのである。特に画の下方のうるさいほどな緑塊重畳においてそうである。

この画もまた川端氏の画と同じく遠のいて見る時に平板に感ぜられる。画面の前二尺か三尺のところに立つ時、初めて画家の努力が残りなく眼にはいって来るのである。これはおそらく絵の具の関係であろう。もしくはこの絵の具を写実に使う習練の不足によるのであろう。写実の歩を進めるとすれば、この点も考慮せられなくてはならぬ。

が、この画家には川端氏のごとき山気がない。素直にその感じを現わそうとする芸術家的ないい素質がある。先輩の手法を模倣して年々その画風を変えるごとき不見識に陥らず、謙虚な自然の弟子として着実に努力せられんことを望む。

――例外の一と二とに現われた二つの道が日本画を救い得るかどうか。それは未来にかかった興味ある問題である。