Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いんじゅうそのた

「陰獣」その他

平林 初之輔

Lesen Sie 「陰獣」その他 (いんじゅうそのた) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.188 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

最後の一点は、読者のウイットと推理力とだけで、読者に見当のつきうる程度まで持ち札を見せてしまうのが本当ではあるまいか。

ところが陰獣では作者がひとりで角力をとりすぎるのである。複雑な骨組をこしらえて、読者がまだ考えをまとめないうちに、作者がその骨組を根底からくつがえして、がらりと一変してしまうのである。そして最後が、無解決である。無解決ということは作者にとっては楽な方法であるが、読者にとっては不快な状態である。しかも二度も三度もでんどう返しを食ったあとの無解決はなおさら癪にさわるものである。私は、こういう話を聞いた。あるところでその頃江戸川氏が『東京朝日』に連載していた「一寸法師」の話が毎晩あるグループの話題に出て、興味をもって事件の成り行きを注視していたそうだ。ところが、最後に近くなって作者の眼にもとまらぬ軽業師的な変化を見せられて、みな怒りだしたということを。私は「一寸法師」は読まなかったから、その結末がどんな風であったかは知らぬ。また小説というものは一部の読者を怒らせてはならぬものだとも思わない。しかしもし「一寸法師」の結末が「陰獣」の結末と同巧異曲のものであったとしたら、読者が「怒り出した」