Japanische Klassiker mit Furigana
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かげろうざ
陽炎座
泉 鏡花
Lesen Sie 陽炎座 (かげろうざ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.381 Zeichen · 67 Bildschirme
――そして、お稲ちゃんのその時の顔ぐらい、色の白いって事は覚えないんですとさ――
髪結さんが、隣家の女房へ談話なんです。
同一のが廻りますからね。
隣家と、お稲ちゃん許と、同一のは、そりゃ可いけれど、まあ、飛んでもない事……その法学士さんの家が、一つ髪結さんだったんでしょう。だもんだから、つい、その頃、法学士さんに、余所からお嫁さんが来て、……箱根へ新婚旅行をして帰った日に頼まれて行って、初結いをしたって事を……可ござんすか……お稲ちゃんの島田を結いながら、髪結さんが話したんです。」
「ああ、悪い。」
と春狐は聞きながら、眉を顰めた。
同じように、打顰んで、蘭菊は、つげの櫛で鬢の毛を、ぐいと撫でた。
「……気を附けないと……何でも髪結さんが、得意先の女の髪を一条ずつ取って来て、内証で人のと人のと結び合わせて蔵っておいて御覧なさい。
世間は直ぐに戦争よりは余計乱れると、私、思うんですよ。
お稲さんは黙って俯向いていたんですって。左挿しに、毛筋を通して銀の平打を挿込んだ時、先が突刺りやしないかと思った。はっと髪結さんが抜戻した発奮で、飛石へカチリと落ちました。