Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あまよぞくし
雨夜続志
田中 貢太郎
Lesen Sie 雨夜続志 (あまよぞくし) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.181 Zeichen · 11 Bildschirme
「話は顛倒するが、その医学士だ、この二三日前の新聞にあったから、君も見ているだろう、何とか云う料理屋の主婦の大手術をして、病人がその日の中に死んでしまったので、病人の家では、訴訟を起してるが、これも吾輩のやったことじゃ、その医学士は、暫く養生しているうちに、神経の狂もとれて来た、そのうち、あの親父が死んでしまったのだ、それも偶然じゃないのだ、しかし、善良な者はそんなめには遭わさない、あの料理屋の主婦も、一種の悪党だ、医学士の犠牲にさしてもかまわないから犠牲にしたさ」
「それくらいのことはあっても好いはずです、実に怪しからん奴です」と山田は憤激したように云った。「吾われは今でも、先生が彼のために歿くなられたことを思うと、実に彼の肉を喫っても飽き足らない程に思います」
「おい、おい、山田君、君は何を云ってるのだ、もう帰ろうじゃないか」
伊沢の声がするので山田はびっくりして眼をった。己は知らないバーでテーブルに向って腰をかけていた。
「ここは一体どこだ」
「ここは銀座の尾張町の角だよ」
「何時ここへやって来た」
「三十分ぐらい前にやって来たが、君は一体何を云ってるのだ」