Japanische Klassiker mit Furigana
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あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
Lesen Sie 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.414 Zeichen · 289 Bildschirme
それと申すも全く以て治まる御世のおかげ、このような目出たい事は御座いますまい。」
「なるほどこれァ種員さんのいいなさる通り。恐れながら手前なぞも今度の御趣意についちゃ随分と腑に落ちない事が御座います。」
盆栽に気を取られていた仙果もいつか縁側に腰をかけ、あたりに聞く人もないと思う安心から種員と一緒になって遠慮なくその思う処を述べようとする。
「下々の手前たちがとやかくと御政事向の事を取沙汰致すわけでは御座いませんが、先生、昔から唐土の世には天下太平の兆には綺麗な鳳凰とかいう鳥が舞下ると申します。しかし当節のようにこう何も彼も一概に綺麗なもの手数のかかったもの無益なものは相ならぬと申してしまった日には、鳳凰なんぞは卵を生む鶏じゃ御座いませんから、いくら出て来たくも出られなかろうじゃ御座いませんか。外のものはとにかくと致して日本一お江戸の名物と唐天竺まで名の響いた錦絵まで御差止めになるなぞは、折角天下太平のお祝いを申しに出て来た鳳凰の頸をしめて毛をむしり取るようなものじゃ御座いますまいか。」
「はははは。幾ほどお前たちが口惜しく存じても詮ない事さ。とかく人の目を引くような綺麗なものは何の彼のと妬まれ難癖を付けられるものさ。