Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのよる
雪の夜
小林 多喜二
Lesen Sie 雪の夜 (ゆきのよる) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.967 Zeichen · 31 Bildschirme
しかし何回ものこういうことが、かえって彼の恵子に対する気持を変にジリジリと強めていった。彼はまた女のところへ出かけていった。女も「今度こそ本当にねえ!」と言った。
約束の日まで一週間ぐらいあった。その間雨ばかり降った。雪がまじったりした。龍介は天気ばかり気になり夕刊の天気予報で、機嫌よくなったり、不機嫌になったりした。自分でもその自分がとうとう滑稽になった。土曜日から天気が上った。龍介は初めて修学旅行へ行く小学生のような気持で、晩眠れなかった。その日彼は停車場へ行った。彼は朗らかな気分だった。が、恵子は来なかった! どうすればいいのか? 龍介は分らなくなった。
龍介は、ハッキリ自分の恵子に対する気持を書いた長い手紙を出した。ポストに入れるとき、二、三度躊躇した。龍介には「ハッキリ」することが恐ろしかった。がこれから先いつまでもこのきまらない気持を持ち続けたら、その方で彼はだめになりそうだった。彼は思いきって、手紙を投げ入れた。そしてハンドルを二、三回廻すと、箱の底へ手紙が落ちる音がした。恵子からの手紙の返事はすぐ来た。冒頭に「あなたは遅かった!」