Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきおとこ
雪男
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 雪男 (ゆきおとこ) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.075 Zeichen · 3 Bildschirme
皆があまりに忙しくて、ヒマラヤの人獣のことなどに、かかわり合っていられなかったからであろう。
ところが、最近になって、また新しい資料が出て来た。今度は英国の空軍省の発表で、ヒマラヤ遠征隊が、またこの雪男の足跡を発見したということである。今度のは「長さ一フィート以上で指も五本あり、二本足で歩いた痕跡」というのであるから、いよいよ雪男らしくなってきた。
この新聞記事で思い出したのは、鈴木牧之の『北越雪譜』にある雪男の話である。牧之は越後塩沢の人で、この本は天保十三年の刊行である。牧之は生涯を雪国に送った市井の達人で、雪国の生活や人々の話を、折にふれて書き集め『北越雪譜』七巻を遺した。
その第七巻の初めに『異獣』という章がある。堀内より十日町へ越える七里の山中で、竹助という人夫が、この人獣に遭っている。「猿に似て猿にもあらず、頭の毛長く背にたれたるが半ばはしろし。丈は常並の人よりたかく、顔は猿に似て赤からず、眼大にして光りあり」という異獣であった。
シプトン氏の案内をしたヒマラヤ住民の一人も、ヤティに遭ったことがある。「それは半人半獣の怪物で、背丈は五フィートくらい、全身赤味がかった栗色の毛で蔽われていたが、顔だけは毛がなかった」