Japanische Klassiker mit Furigana
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せつれいぞくき
雪霊続記
泉 鏡花
Lesen Sie 雪霊続記 (せつれいぞくき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.120 Zeichen · 13 Bildschirme
真中の卓子を囲んで、入乱れつつ椅子に掛けて、背嚢も解かず、銃を引つけたまま、大皿に装った、握飯、赤飯、煮染をてんでんに取っています。
頭を振り、足ぶみをするのなぞ見えますけれども、声は籠って聞えません。
――わあ――
と罵るか、笑うか、一つ大声が響いたと思うと、あの長靴なのが、つかつかと進んで、半月形の講壇に上って、ツと身を一方に開くと、一人、真すぐに進んで、正面の黒板へ白墨を手にして、何事をか記すのです、――勿論、武装のままでありました。
何にも、黒板へ顕れません。
続いて一人、また同じ事をしました。
が、何にも黒板へ顕れません。
十六人が十六人、同じようなことをした。最後に、肩と頭と一団になったと思うと――その隊長と思うのが、衝と面を背けました時――苛つように、自棄のように、てんでんに、一斉に白墨を投げました。雪が群って散るようです。
「気をつけ。」
つつと鷲が片翼を長く開いたように、壇をかけて列が整う。
「右向け、右――前へ!」
入口が背後にあるか、……吸わるるように消えました。
と思うと、忽然として、顕れて、むくと躍って、卓子の真中へ高く乗った。