Japanische Klassiker mit Furigana
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かみなり
雷
海野 十三
Lesen Sie 雷 (かみなり) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.706 Zeichen · 40 Bildschirme
一つは、七年前に町を出ていった北鳴少年が、ものすごい出世をして紳士になって帰郷してきたこと。もう一つは、村での物嗤いの道楽者松屋松吉が、北鳴四郎の取巻きとなって、どこから金を手に入れたか、おんぼろの衣裳を何処かへやり、法被姿ながら上から下まで垢ぬけのしたサッパリした仕事着に生れ代ったようになったことだった。
町の人は、寄ると触ると、二人の噂をしあった。
「おう、あの北鳴四郎は、すごい財産を作ってなア、そしていま博士論文を書いているということだア」
「どうも豪いことだのう。あいつは内気だったが、どこか悧巧なところがあると思ったよ。それにしても、四郎はあの爪弾きの松吉を莫迦に信用しているらしいが、今に松吉の悪心に引懸って、財産も何も滅茶滅茶にされちまうぞ」
「瀬下の嫁ッ子は、どう考えているかなア」
「ああ、お里のことかネ。……お里坊も考えるだろうな。四郎があんなに立身出世をするなら、英三のところへなんか嫁にゆくのでなかったと……」
「フフン、そんなことはお里の親の方が考えて、今になって失敗ったと思ってるよ。こうと知ったらお里を四郎から引放さんで置くんじゃったとナ」