Japanische Klassiker mit Furigana
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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
Lesen Sie 霊魂第十号の秘密 (れいこんだいじゅうごうのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.100 Zeichen · 86 Bildschirme
のところへ行って、名津子さんの病気をなおします。病気がなおったらぼくは名津子さんと結婚します。ぼくはこの家よりも名津子さんの家の方が好きだから、あっちに住みます。では、行ってきます』と途方もないことを口走ると、わたくしが追いすがるのをふり切って、家を出ていってしまったんです。それっきり、隆夫はうちへ戻って来なくなりました。そのときのことを思い出しますと、今も胸がずきずき痛んでなりません。
隆夫がおかしくなったので、わたくしはおどろきと悲しみのあまり、病人のようになって寝ついてしまって、一歩も歩けなくなりました。しかしわたくしよりも、もっとびっくりなすって、当惑なすったのは、名津子さんのお家の人々でした。とりわけお母さまの驚きは、お察し申しあげるだに、いたましいことでした。なにしろ、とつぜん隆夫が乗りこんでいって、名津子さんに抱きつき、そして『ぼくは只今から名津子さんと結婚します。そしてぼくは名津子さんと、ここに住みます』と宣言したというではございませんか。いくら顔見知りの青年であっても、こんなあつかましいことをいって、しかもそれを目の前で実行してみせる心臓っぷりには、お母さまが卒倒なすったというのも無理ではありません。