Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ほしみせ

露肆

泉 鏡花

Lesen Sie 露肆 (ほしみせ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.973 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

ちらりと紅の透る、白襟を襲ねた端に、一筋キラキラと時計の黄金鎖が輝いた。

上が身を堅く花嫁の重いほど、乗せた車夫は始末のならぬ容体なり。妙な処へ楫を極めて、曳据えるのが、がくりとなって、ぐるぐると磨骨の波を打つ。

十

露店の目は、言合わせたように、きょときょとと夢に辿る、この桃の下路を行くような行列に集まった。

婦もちょいと振向いて、(大道商人は、いずれも、電車を背後にしている)蓬莱を額に飾った、その石のような姿を見たが、衝と向をかえて、そこへ出した懐炉に手を触って、上手に、片手でカチンと開けて、熟と俯向いて、灰を吹きつつ、

「無駄だねえ。」

と清い声、冷かなものであった。

「弘法大師御夢想のお灸であすソ、利きますソ。」

と寝惚けたように云うと斉しく、これも嫁入を恍惚視めて、あたかもその前に立合わせた、つい居廻りで湯帰りらしい、島田の乱れた、濡手拭を下げた娘の裾へ、やにわに一束の線香を押着けたのは、あるが中にも、幻のような坊様で。

つくねんとして、一人、影法師のように、びょろりとした黒紬の間伸びた被布を着て、白髪の毛入道に、ぐたりとした真綿の帽子。