Japanische Klassiker mit Furigana
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あおいくさ
青い草
小川 未明
Lesen Sie 青い草 (あおいくさ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.244 Zeichen · 7 Bildschirme
「私はお母さんの田舎へいったほうがいいと思うわ。」と、とし子は、答えました。
「僕は、賢ちゃんや、正ちゃんと別れるのはいやだから、こっちにいるほうがいい。」
今年から、小学校へ上がったばかりの義坊がいいました。
父親は、手さぐりで義坊の頭に手を置いて、
「義坊や、おまえと二人でこちらにいようか。」
「お父さんと、お母さんと、別れるのはいやよ。」と、とし子は、泣きながらいいました。
母親もだまって、そっと目の涙をふきました。
「まあ、私はやってみる。こうなれば、恥も外聞もない。明日からでも、町の角に立って、尺八を吹くつもりだ。」
日ごろから、お父さんの尺八に感心している一家のものだけれど、世間の人たちが、はたして自分たちと同じように感心するか、また感心はしても、金を恵んでくれるだろうか、まったく見当がつかなかったのです。
「お父さんは、うまいんだから、みんながきっと、お金をくれるよ。」
「この時節ですもの、なんでお金になどなりますものか。」と、お母さんはいいました。
町の角に石造りの銀行がありました。前に、三坪にも足らぬあき地があって、そこへ青い草が芽を出しました。