Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lesen Sie 青べか物語 (あおべかものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.888 Zeichen · 317 Bildschirme

Aozora Bunko

いつもぐずぐず泣いてばかりいた末弟は、京都大学を出て農事試験所の技官になっていること。東の養魚所ではいま専門に金魚を扱ってい、また、二つの通船に乗っていた人たちはみなよそへいってしまい、ほんの二三の人しか残っていないこと。ごったくやは売禁法でみんなつぶれ、女たちも散り散りになってしまったこと。そうして、こういうとびとびの話のあいだで、「SASE BAKA」も娘のままで死んだということを私は知った。――そしておたまのことも、――籠屋のおたまは若くて遊廓へ身を売り、その後もみもちが悪く、親類じゅうに迷惑をかけたが、いまは行方知れずだということであった。私はいつか秋山青磁たちと浦粕へ来たとき、彼女の両親がおたまのことを訊かれて、びくっとしたことを思いだし、それではあのときすでになにかあったのだなと、心の中でそっと嘆息した。

鉄さんにも長にも仕事がある。そうなが話もできまいと思い、やがて私たちは立ちあがった。鉄さんに別れを告げて出ると、長が車のところまでいっしょに来た。

「こんど釣りに来てくんなよ」と長が云った、「おれもいい穴場を知ってるからねえっ」

「ああ、ぜひ近いうちに来るよ」