Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねんそうとえいざんのろうや
青年僧と叡山の老爺
若山 牧水
Lesen Sie 青年僧と叡山の老爺 (せいねんそうとえいざんのろうや) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.808 Zeichen · 12 Bildschirme
寺の爺さんは私の出した幾らでもない金を持って朝から麓に降りて、実に克明にいろいろな食物を買って来た。酒も常より多くとりよせ、その夜は私も大いに酔う積りで、サテ三人して囲炉裡を囲んでゆっくりと飲み始めた。が、矢張り爺さんたちの方が先に酔って、私は空しく二人の酔ぶりを見て居る様なことになった。そして口も利けなくなった二人の老爺が、よれつもつれつして酔っているのを見ていると、楽しいとも悲しいとも知れぬ感じが身に湧いて、私はたびたび泣笑いをしながら調子を合せていた。やがて一人は全く酔いつぶれ、一人は剛情にも是非茶屋まで帰るというのだが、脚がきかぬので私はそれを肩にして送って行った。そうして愈々別れる時、もうこれで旦那とも一生のお別れだろうが、と言われてとうとう私も涙を落してしまった。
その峠茶屋の爺さんが即ち今度金婚式を挙げた粟田翁であるのだ。その時、山から京都に降りると其処の友だちが寄って私のために宴会を催して呉れた。その席上で私は山の二人の老爺のことを話した。するとその中の二三人がその後山に登ってわざわざ茶屋に寄り、斯く斯くであったそうだナという話をした。