Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
感情ほど享楽的になりがちなものはない。ありがたいと思う感情はすぐにその感情を享楽する気持ちにうつる。その後のものは宗教的意識ではない。芸術と宗教との区別はそこにある。ながめ、味わい、表現しようとするすきまのない時が宗教的意識です。芸術家には宗教にはいるのにそこに障害があります」
「ごもっともです。私たちにはそのような欠点の確かにあることは認めます。なにしろもっと実行家にならねばいけませんな。そのときに祈りやたたかいの気持ちも深くなりしたがって力も備わるのですね」
「私はたのもしい若い人たちに意志と力の欠けないように願わしい。それでないと世界を神の国にするたすけにはなりかねます。私は今度東京に行けば、その点について久保さんがたに話すつもりです」
それから天香さんは、いろいろな実験上の例をあげていかに今の世に悪の威力の強いかをお話しになりました。私はいちいちうなずいて帰りましたけれど、私の内を省みてどうも天香さんのいわるるごとき威力を感ずることはできませんでした。「なんじは主なりや」と問われて「しかりわれは主なり」と答えたキリストの自信と権威とは、罪の子であることを自覚せる彼の内にいかにして生じたものでしょうか。