Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
まことに私の周囲には憐れむべき人々がたくさんおります。それらの病友のなかには私の静かな愛の言葉によって、わずかに慰藉を感じているものもあります。あわれではありませんか。昨夜も私のとなりのとなりの室には十三になる少年で、汽車にはさまれて足をくじき切断された患者が入院しました。その悲鳴はよもすがら私の眠りを破りました。その父親は気が転倒して一時発狂状態にありました。その父親のごとき境遇にあって、愛児の苦痛を目睹しつつ、いかにして人生を感謝することができましょうか。しかも人生は美であり、調和であり、感謝であると信ずることのできる宗教的境地――それを私は憧れ求めます。死力を尽くして生き切る時に、運命を呼びさまして、真の神のヘルプを受けることができるのでしょう。私はまだまだ絶望してはなりません。
今日は手術のことが心配で、気をおちつけて手紙を書くことができません。不安と恐怖とたたかわねばなりません。手術後はまた動かれなくなり、当分しみじみと手紙もかかれますまい、またしんぼうせねばなりません。ああいつまでもいつまでも人生を愛して倦みますまい!
私の妹があなたを訪問するかもしれません。