Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいしゅんのいきのあと

青春の息の痕

倉田 百三

Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

私たちはみな本能的に、「じきに行くよ」「私もじきだじきだ」といっせいに申しました。そして本当にじきだという気がいたしました。私もじきに死ぬのだということが一番私たち自らの慰めになりました。医者もこのような美しい臨終に立ち会うたことはないといって賞めました。全く上品往生というのはかような死に方をいうのであろうと思います。並みいるものは尊い力に打たれました。私は姉は今はもはや美しい仏となって聖衆たちと交わり、私たち生き残れる者をあわれみ守っていてくれることと信じます。

姉の三十年の短かい生涯は幸福なものとはいわれませんけれど、今は安らかな国に観音様のようになっていることと信じます。死は安らかな、休息であろうというような、死のなぐさめというような感じがいたします。その人にとって地上の生涯は苦しみとかなしみの連続であった、人は受くべき罰と負うべき重荷を果たして今こそ安らかな時は来たという気がするであろうと思います。人生はさまざまな苦しみと悲しみから脱することはできません。彼岸の安息の希望なくば私たちは永遠の地獄に住まねばなりますまい。私はやはり刑罰の思想が一番この世界のイヴィルを説明して心に適うように思います。