Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
私はトマスの隠遁の心持ちが少しはわかったように思われます。私はこの頃は「さようならを告げる心持ちの根拠」について考えています。万人と万物とを随所随時に愛することのできる自由の境地は私たちの最ものぞむところながら、「造られるもの」がかかる境地に行くまでには強い隠遁の欲求――愛と純潔より生ずる――が起こるべきではありますまいか、キリストの四十日四十夜の荒野の生活、モーゼの三年の隠遁、フランシスの洞窟のソリチュードなどが思われます。私などは衆群にはいる前にもっと独居しなくてはならないのではありますまいか。衢に出ずるまでにもっと荒野に試みられねばならないのでは?
しかも私はどうも独居することのできがたい、人なつかしさを持っています。そして人の間に交われば自分のなすこと他人のなすこと、みな心に適いません。そして私はその境に立って迷います。けれど私は人を選んで交わり、場所を選んで住むのは絶対の境地とは思ってはいません。どんな人々の間にも、どんな場所にでも、安住することのできるようになりたいとの願いがあります。けれど今の私にはそれは遠い、遠い彼岸でございます。